新しい家族に水着を着せよう!
こんばんは、ファッションメイドです!
ゴールデンウィークは皆さんどのように過ごしましたか?
私は40時間家に引きこもって服を縫い続けたり、
人生2度目の打ちっぱなしに行き、
無様なフォームを笑われたりして過ごしました。
先月11日は私のお誕生日だったのですが、
少し遅れてこんなプレゼントを頂きました。
新しい家族のテッド君です。
私は映画を観た事ないのですが、
とりあえず下品なテディベアという知識だけは頭にあったので、
正に私にぴったりだと思いました。
そんなテッド君、流石下品な熊さん。
服を着ていません。
すっぽんぽんに蝶ネクタイだけなんて、
人間だったら即、刑務所行きです。
ここは私の出番です!
今日は下品な熊さんに、ぴったりなお洋服を作りたいと思います。
デザインを考える
まず最初にデザインなのですが、
テッドは男の子なので、男性物のデザインを物色していたのですが、
なんだかつまらないと思い、気が付いたらこんな検索画面に辿りついていました。
もし私が近日中に交通事故で亡くなり、
遺品整理時にパソコンを母親に見られたら、
二重の意味で悲しくなるはずです。
履歴をこまめに消そうと誓いつつ、物色していくと
良さそうなデザインに巡り合いました。
タキシード風らしいです。
心なしかテッドもこれを見た瞬間、テンションが上がったような気がしたので、
今回はこれを、テッドサイズで作ろうかと思います!
採寸をしよう
と、言う事で早速はるばる家から持ち運んできました。
因みにこいつ、約60センチ程あるので中々大きいです。
人形のお洋服は作った事がないので、
必要そうな箇所を計測していきます。
途中こんなあられもない姿にもなっていましたが、
下品な熊はこんなポーズも、お茶の子さいさいみたいです。
とりあえず最低限の寸法だけ把握しました。
作業に取り掛かります!
作図から裁断まで
まず作図からとりかかるのですが、
このデザイン、良く見ると9割長方形で構成されているので、
チャチャッと簡単に型紙まで作ってみました。
布は弊社のレンタルグラビア水着の余り布を使用します。
この水着に使われている布と同じ物です。
前立てと、首周り部分には接着芯を貼ります。
裁断と芯貼りが終わった様子です。
型紙以外に4.5㎝幅と2.1㎝幅の長い長方形も裁断しておきました。
これで準備は完了です。
縫製手順
まず最初に、前立てと首周りに付いている、
黒いラインを付けていきます。
びっくりするくらいタイミング良く、
黒のサテンリボンが余っていたので、これを使う事にします。
画像はピンで止めている状態です。
こんな感じで、ギリギリのところにミシンをかけて止めていきます。
ミシンをかけ終わった様子です。
同じ要領で、首周りのパーツにもリボンを付けておきます。
次に黒い糸がミシンにかかっているので、リボンを作ります。
リボンパーツを2つに折り曲げて、
ピンクのラインの通りに縫っていきます。
リボンの中央に来るパーツは縦長に2つ折りして、
ピンクのライン通りに縫います。
縫い終わったら、表に返します。
リボン本体は表に返したら、手でまつっておきます。
まつり終えたら、ひっくり返したリボン中央パーツをぐるっと巻き付けて、
リボンの形にします。
余分な布は切り捨ててしまって平気です。
リボン完成です。中々可愛いです。
次に本体です!
まず前立てから作ります。
縦長に折りまげて、ミシンをかけていきます。
かけ終わったら、縫い代をアイロンで割ります。
そして表にひっくり返して、黒のラインが真中に来るように、アイロンで整えます。
こんな感じになりました!
出来上がった前立てを、首周りのパーツに縫いとめます。
リボン本体パーツと同じように、端の方だけ縫います。
こんな感じです。
アイロンで縫い代を割り、ひっくり返します。
縫われていない部分の縫い代もアイロンで折りまげ整え、
ピンで止めてピンクのラインにミシンをかけて止めます。
中央部分に、先程作ったリボンを付けると、段々形になってきました。
次にパンツ部分を作ります。
パンツ本体のパーツの端に2.1㎝幅に切った布を、
7ミリ幅で縫いとめていきます。
そして、白い布の端をロックミシンで処理します。
最後に、裏に返して白いゴムを挟みながら、
ジグザグミシンでとめていきます。
ここでお気づきになられた方もいると思いますが、
まさかの裏地付です。
果たして付ける意味はあったのかと、自分でも思います。
そんなこんなで、パンツが完成しました。
あとは、全パーツを合わせて組み立てるだけです。
4.5㎝幅に切った白い布をウエストのサイズ(56㎝)よりやや短めにカットします。
そしてパンツ前方と前立てを、仮止めします。
白い布を輪っかになる様端を縫い合わせ、
パンツの後方も仮止めします。
その時、脚が通る部分が同じ長さになるように、つけます。
白い布の両端にロックミシンをかけ、2.5㎝幅のウエストゴム
(オーダーで作ったスカートのあまり)を挟みながら、ジグザグミシンをかけます。
これでほぼ完成です。
最後に着せてみて、丁度良い箇所にスナップボタンを付けます。
パンツなのですが、
本来このデザイン、後ろは紐だけのスタイルでした。
しかしテッドにはしっぽがある為、普通の形にしました。
これだと折角の愛嬌ある尻尾が隠れてしまうので、
穴を開けようと思います。
ピンで止めた部分に、直接ハサミを入れて切っていきます。
途中テッドの尻尾の毛も刈ってしまいそうになりました。
こんな感じに穴を開けたら、一旦脱がせて穴をまつっていきます。
表布と裏布を2㎜ずつ折り曲げて、縫い合わせていきます。
簡単そうにやっているように見えますが、
この工程が一番地味な癖に、一番難しかったです。
こんな感じで、テッドの尻尾口が完成しました。
完成!!
作り始めて約4時間。
こんな感じになりました。
如何でしょう?
本来のデザインを崩さず、見事テッドサイズに仕上げられたと思います。
原画と並べてみると、クオリティの高さが際立ちます。
正に才能の無駄遣いとは、この事だなと感じました!
おにゅうの洋服に身を包み、私と共に帰宅したテッド。
気のせいかもしれませんが、裸ん坊の時より表情が明るくなった気がします。
本日も良い仕事をしました。
それではまた来週とかに!!