針山を作ろう!その2
・・あらすじ・・
ゴミ一歩手前のような綿の塊を、
針山として使用していた私が、ハンバーガー型の針山を作る話です。
土台を作ろう
最初に下のパンの部分の土台を作ろうと思います。
裁断した接着芯を土台に貼り付けます。
そしてパンの側面を縫い合わせて円状にします。
こんな感じ。
土台と側面を縫いつけていくのですが、
作図上<いせ>をいれたので、いせを寄せながらつけていきます。
(いせについては前回のブログをみて下さい)
こんな感じに縫い合わせる部分に、並み縫いをして・・
引っ張って布をを寄せます。
そして寄せた布ををアイロンで押しつぶしていきます。
この作業を<いせを殺す>と言うのですが、
こうすることによって、布に立体感が出ます。
暇な時スーツの袖ぐりを見てみて下さい。
ギャザー等は寄ってないのに、立体感があると思います。
因みに私、このいせ込みの作業、大嫌いです!
で、次に、手を通すゴムを作ります。
私たちが使っている針山には手を通すゴムが付いています。
なんと私、このゴムを買い忘れ、
考えた結果、丁度良い物を見つけたので、これを使う事にしました。
水着やショーツにつけるゴムです。
わかりますか?布の端に付いている飾りがこのゴムです。
(ちょっと種類が違いますが・・)
こんな感じで、付いているものを今回は己の手を通す為に使います。
まず、丁度良い長さの物を2本用意。
フリフリしている方が、重ならないように重ねます。
こんな感じです。
で、真中にジグザグミシン(普通のミシンで止めても可)をかけてとめます。
片方しかなかったフリフリが両方について、おしゃれ感が増しました。
このゴムを先程接着芯を貼った土台に止めます。
そして、先程いせをいれた側面をまち針で止めて
縫い合わせます。
上が縫い合わせて、ひっくり返した様子です。
普通に縫い合わせるより、ふっくらしてパンの感じが出たと思います。
で、縫い終わった縫い代はあまりにも多いと邪魔なので
短くカットします。
いせを寄せる為に縫った糸も、ほどいてしまって大丈夫です。
そして今度はファスナーを付けて、この土台にふたをします。
側面部分にまた並縫いをして、アイロンをかけます。
そして準備していたファスナーをまち針で止めて、ぐるっとミシンをかけます。
ファスナーが付きました。
頭とお尻が少し離れているので、
こんな感じで、ザクザク縫い合わせればOKです。
そして、もう一枚裁断した土台の布を上からかぶせて、ふたをします。
1㎝の縫い代が回りに付いているので、アイロンで1㎝折り曲げます。
並み縫いをして引きながらアイロンをかけると、綺麗に折れます。
こんな感じで、折りました。
そして、出来上がっている土台に綿を詰めて、
パカッとはめます。
と、このこの時点で、土台の固さが足りないなと思い、
接着芯よりも3ミリ程小さくした厚紙を用意し、下に入れ込みました。
この色合いどこかで見た事あります?
スケッチブックの表紙です。
まわりにある使えるものは、なんでも使うタイプです。
で、改めて土台に厚紙を入れ、綿を詰めて、蓋をします。
先程ファスナーを付けたミシン目に手でまつり付けて行きます。
そしてまつり終わった様子がこちらです。
美味しそうになりました。
本当はファスナーを開けたら、
全部の綿が取り出せるようにしても良かったのですが、
デザイン的に高さが出ると予想し、全て綿にしてしまうと安定感がなくなるので、蓋をしました。
チーズを作ろう
さて、具材にとりかかります。
まず、一番簡単なチーズです。
2枚裁断した物を重ねて、周りにブランケットステッチをかけるだけです。
刺繍糸3本どりで縫いました。
ブランケットステッチのやり方が分からない方はこちら
トマトを作ろう
次にトマトの番です。
まず外側の側面と、内側の側面をそれぞれ縫い合わせ、輪っかにします。
それをパンの土台と同じ要領で、縫い合わせて行きます。
縫い終わった様子です。
5㎜の縫い代を付けていたのですが、邪魔なので、
出来るだけ細くカットしています。
もう片方の土台にも縫い合わせて、ひっくり返した様子がコチラ
真中が空洞になった、トマトです。
で、本当はここから、内側の側面も付ける予定だったのですが、
とても面倒な事に気が付いたので
綿を入れてかがってしまいました。
考えながら作っていくと、こういう変更はよくあることです。
レタスを作ろう
これは簡単です。
長方形に切ったフェルトを、輪っかに縫い合わせます。
そしてここで、便利な道具が登場します。
ピンキングばさみです。
切るだけで、ジグザグに切ってくれるハサミです。
最近では安く手に入るみたいです。
これを使って
片方の布端を切っていきます。
そして、切らなかった方の布端に並縫いをして
(私は面倒だったのでミシンをかけました)
糸を引っ張ります。
今回はいせ込みではないので、思いっきり引っ張って平気です。
こんな感じになりました。
一気にレタス感が出たと思います。
具材を合わせる
各具材が出来たところで、重ねていきます。
まず、チーズに穴をあけます。
トマトを上に重ねて、内側の空洞と同じくらいになるように、カット。
そして今度は、トマトにギャザーを寄せたレタスを付けていきます。
こんな感じで、ギャザーを調節しながらまち針で止めます。
で、トマトの上にチーズを乗せます。
そして、中の穴の部分をチーズ・トマト・レタス全てに針を通して
かがっていきます。
かがった感じです。
私はチーズの色に合わせて黄色で縫いましたが、
別に何色でも良いと思います。
当初のデザイン画では上から、トマト・レタス・チーズだったのですが、
作っていくうちに、チーズが下だと安定感がないと感じ、
チーズ・トマト・レタスに変更しました。
そして出来上がった具材達を、ファスナーにまつりつけていきます。
ファスナーの端っこを折り曲げて、レタスに止め付けている状態です。
先程パンの土台をまつりつけた要領で、ファスナーをまつりつけていきます。
こんな感じになりました。
この時点でメチャメチャ可愛いです。自画自賛です。
パンで挟み込む
そして最後に、上のパンの部分を作ります。
布端に並縫いをします。
思いっきり引きよせて、縫い始めと縫い終わりを結んでしまいます。
(なので玉結びはしないで、長めに糸を残しました)
綿を詰め込みます。
上に付くパンの形をイメージしながら、綿を調節します。
そして、このようにチーズにくっつけて、様子を見て綿を調節し、
まつりつけていきます。
正直これはほぼ勘でやってしまいました。
まつり付け終わったら、下のファスナーを開けて、
詰めれるだけ綿を詰めます。
そして完成した図が改めてこちらです!
まぁ、冒頭にも画像あるんで、新鮮さはないと思いますが。
ゴム長さもぴったりです。
持っている針を、片っぱしから刺した様子です。ちょっとカオスです。
中を開けると、ちゃんと綿が取り出せるようになっております。
ついでに中の土台にも針が刺せる事に気が付きました。
何か意味はあるのかって聞かれたら、何もないのですが、ちょっと嬉しかっただけです。。
考察
早速使って仕事をしているのですが、もう何度かファスナーを開けています。
(針ドンドン中に入りますからね・・)
開けた時に、ファスナーに綿が噛んでしまう可能性があるのが唯一の欠点なのですが、
それを差し引いても、私にとってはメチャメチャ便利な物が完成したと思います。
文化服装学院で売られている針山も、全てファスナー付きにすれば良いかと。
しかも、このインパクトのある見た目。
我ながらよい仕事をしたと思います。
今日は仕事終わりに、専門時代の友人数名と飲み会なので、
こいつを見せびらかしてこようと思います!
あわよくば、隣の卓にディーン・フジオカのようなイケメンがいたら、
こいつで目を引いて、急接近しようと思います!
それではまた来週!!